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韓国インバウンド全般公開 2026.08.23・読了22

飲食店のインバウンド集客対策完全ガイド|成功事例と実践法

飲食店のインバウンド集客対策完全ガイド|成功事例と実践法
山口 雄貴

山口 雄貴株式会社K-ASOKU 代表取締役

この記事でわかること

  • インバウンドの意味と基礎知識を解説
  • 観光庁データで見る市場動向
  • 飲食店の課題と具体的対策を紹介
目次
  1. そもそも「インバウンド」とは?意味・使い方・対義語からみる基礎知識
  2. インバウンドの意味とは?対義語「アウトバウンド」との違い
  3. 英語表記とビジネスシーンでの使い方
  4. 「インバウンド」は差別用語ではない|誤解されやすいポイント
  5. 数字で見るインバウンド市場の最新動向|観光庁データと観光客数の推移
  6. 観光庁「インバウンド消費動向調査」に見る消費額の推移
  7. 訪日外国人観光客数は過去最高を更新|最新ニュースまとめ
  8. 人気観光地・観光客の傾向と飲食店への影響
  9. 飲食店が直面するインバウンド対策の課題|見えない機会損失の正体
  10. 言語・文化・宗教の壁で来店機会を逃すケース
  11. 決済・予約の未整備が離脱を招く
  12. 検索段階で「候補に入らない」という見えない機会損失
  13. 飲食店のインバウンド集客対策|環境整備・体験コンテンツ・プラットフォーム活用
  14. 多言語対応・宗教/文化への配慮でお客様の不安をなくす
  15. キャッシュレス決済・多言語予約システムの導入
  16. 茶道体験・撮影スポットなど体験コンテンツで差別化
  17. 訪日外国人向けサイト・SNS・インバウンドプラットフォームでの情報発信
  18. タクシー会社・地域観光施設との連携で来店動線をつくる
  19. 【比較表】事業規模・ターゲット国別で見るインバウンド対策の選び方
  20. 韓国人観光客のインバウンド集客なら「K-ASOKU」|選ばれる理由
  21. Googleだけでは韓国人に届かない|検索行動の違い
  22. NAVER検索データ×韓国人ブロガーネットワークで施策を設計
  23. まずは無料のNAVER検索診断で自店の現状を確認
  24. まとめ|インバウンド対策は「知る」から「選ばれる」への一歩

居酒屋の店頭で外国人観光客を迎える日本の飲食店主

結論から言うと、飲食店のインバウンド集客対策は、多言語対応や決済整備といった環境整備、体験コンテンツづくり、訪日客が実際に検索するプラットフォームでの情報発信、この3つを組み合わせることで効果を高められます。本記事では「インバウンド」の意味という基礎知識から、観光庁データで見る最新の市場動向、飲食店が見落としがちな課題、具体的な対策の進め方までを順を追って解説します。あわせて、韓国人観光客の集客に特化したK-ASOKUの支援内容もご紹介します。

そもそも「インバウンド」とは?意味・使い方・対義語からみる基礎知識

結論から言うと、インバウンド(inbound)とは「外から中に入ってくる」という意味の英語で、観光の文脈では「海外から日本を訪れる外国人旅行者」やその需要そのものを指す言葉です。飲食店の集客の話で「インバウンド対策」と言うときは、訪日外国人観光客に来店してもらうための多言語対応・決済整備・情報発信といった一連の取り組みを指すのが一般的です。似た言葉に「訪日外国人」「インバウンド需要」がありますが、いずれも訪日客そのもの、または訪日客がもたらす経済効果を指している点で共通しています。まずは言葉の意味を正確に押さえたうえで、次の章から具体的な市場動向と対策を見ていきましょう。

インバウンドの意味とは?対義語「アウトバウンド」との違い

インバウンドの対義語は「アウトバウンド(outbound)」です。アウトバウンドは「外に出ていく」という意味で、観光の文脈では日本人が海外へ旅行に出かけることを指します。つまりインバウンドは「外国人が日本に来る」、アウトバウンドは「日本人が海外に行く」という向きの違いで区別される言葉です。

ビジネスの現場ではもう一つ、営業・マーケティング用語としての使い方もあります。インバウンドマーケティングは「顧客からの問い合わせや来店を待つ・引き寄せる」手法を指し、アウトバウンドは「電話営業やDMなど企業側から働きかける」手法を指します。飲食店の集客対策で「インバウンド」と言う場合はほぼ観光の意味ですが、資料やセミナーによっては営業手法の話と混同されることがあるため、文脈で見分ける必要があります。

観点 インバウンド(Inbound) アウトバウンド(Outbound)
観光での意味 海外から日本を訪れる外国人旅行者 日本人が海外へ旅行に出かけること
主な使い手 観光庁・JNTO・自治体・観光/飲食業界 旅行会社・航空会社
マーケティング用語での意味 問い合わせ・来店を引き寄せる手法 電話営業・DMなど企業側から働きかける手法
飲食店での使用例 訪日外国人向けの多言語対応・集客施策 飲食店の現場ではほぼ使われない

飲食店経営者が押さえておくべきなのは、観光の意味での使い方だけで十分だという点です。「インバウンド=訪日外国人観光客」と覚えておけば、業界資料やニュースの内容を読み違えることはありません。「アウトバウンド」という言葉自体を店舗運営で使う場面はほとんどないため、区別のポイントとして覚えておく程度で十分です。

英語表記とビジネスシーンでの使い方

英語表記は「inbound」で、発音は「インバウンド」とほぼ同じです。ビジネス文書や資料では「インバウンド需要」「インバウンド消費」「インバウンド客」といった形で名詞的に使われることが多く、「訪日需要」「訪日消費」とほぼ同じ意味で置き換えられます。

飲食店の現場でよく使われる言い回しには、次のようなものがあります。

  • インバウンド対策:訪日外国人観光客の来店を増やすための施策全般
  • インバウンド需要:訪日外国人観光客がもたらす消費・来店の需要
  • インバウンド消費:訪日外国人観光客が日本国内で行う消費活動
  • インバウンド客:訪日外国人観光客そのもの

社内会議や取引先との商談で「インバウンドを強化したい」と言えば、多くの場合「訪日外国人観光客の来店・売上を増やす取り組みを進めたい」という意味で通じます。メニュー表や求人票など対外的な資料に使う際も、これらの言い回しに沿っておけば違和感を与えません。求人票で「インバウンド対応スタッフ募集」と書けば、外国語対応や訪日客の接客経験を重視するポジションだと伝わりますし、補助金の申請書類でも「インバウンド需要の取り込み」といった形で目的欄に使われる定型表現です。

「インバウンド」は差別用語ではない|誤解されやすいポイント

「インバウンドという言葉は失礼にあたるのでは」と気にする方もいますが、インバウンドは観光庁や日本政府観光局(JNTO)も公式に使用している行政・業界共通の用語であり、差別的な意味合いは含まれていません。あくまで「外から中に入ってくる」という方向性を表す中立的な言葉です。

誤解が生まれやすいのは、「外国人」とひとくくりにする表現とセットで使われる場面です。国籍や文化的背景が異なるお客様を一括りに扱う姿勢そのものが不快感につながることはあっても、「インバウンド」という単語自体に問題があるわけではありません。飲食店が対策を進める際は、「インバウンド」という総称を使いながらも、実際の施策は国籍・文化・宗教ごとの違いを踏まえて個別に設計することが、誤解や失礼を避けるうえで重要です。たとえば同じ訪日外国人でも、韓国人観光客と欧米圏の観光客とでは、情報収集に使う検索エンジンやSNSも、食習慣への配慮すべき点も異なります。この「ひとくくりにしない」という視点は、次の章で扱う市場動向や、後述する「見えない機会損失」の話にも直結します。

数字で見るインバウンド市場の最新動向|観光庁データと観光客数の推移

訪日外国人旅行消費 前年同期比の伸び率|総額と一人当たり単価

図: 訪日外国人旅行消費 前年同期比の伸び率|総額と一人当たり単価(出典: 観光庁)

「インバウンド」ということばの実態は、直近の統計を見るとより具体的につかめます。訪日外国人の数も消費額も更新が続いており、飲食店にとっては「一部の観光地だけの話」では済まなくなっています。ここでは観光庁とJNTO(日本政府観光局)の公表データから、消費額・観光客数・観光客の傾向という3つの切り口で最新動向を確認します。

観光庁「インバウンド消費動向調査」に見る消費額の推移

観光庁の「訪日外国人消費動向調査」(2026年4-6月期・1次速報)によると、訪日外国人旅行消費額は2兆5,096億円で、前年同期比+0.2%となりました。一人当たりの旅行支出(消費単価、全目的)も24.4万円で、前年同期比+3.3%と伸びています。単純な人数の増加だけでなく、一人あたりの消費額自体も底上げされている点が特徴です。

消費額の上位5か国・地域は、[1]米国、[2]台湾、[3]中国、[4]韓国、[5]香港の順でした。韓国は消費額ランキングで4位に入っており、飲食店にとっても無視できないボリュームを持つ市場であることがうかがえます。

順位 国・地域
1位 米国
2位 台湾
3位 中国
4位 韓国
5位 香港

出典: 観光庁

訪日外国人観光客数は過去最高を更新|最新ニュースまとめ

JNTO(日本政府観光局)が発表した2026年7月の訪日外客数(全世界計)は3,442,100人で、前年同月比+0.1%、7月としては過去最高を記録しました。しかも全体だけでなく、韓国・インドネシア・メキシコなど17市場が「7月として過去最高」を更新しており、特定の国だけが牽引しているわけではないことが分かります。

なかでも台湾は単月で70万人を超え、初めての大台となる過去最高を記録しました。こうした最新ニュースからも、訪日需要は一時的なブームではなく、複数の国・地域にまたがって続いている状況が読み取れます。

出典: JNTO(日本政府観光局)

人気観光地・観光客の傾向と飲食店への影響

これまでの数字が示すのは、訪日外国人の来訪先も消費行動も一つの国・一つの都市に偏っていないという傾向です。消費額上位5か国・地域に米国、台湾、中国、韓国、香港と地域の異なる国が並び、7月に過去最高を記録した市場も17にのぼることから、飲食店が向き合うべきインバウンド需要は、特定の観光地・特定の国籍だけの話ではなくなっています。

飲食店にとっての実務的な影響は、来店してほしい層が「どの国の、どんな観光客か」によって、情報収集の方法も店選びの基準も変わってくることです。たとえば消費額で上位に入る韓国からの観光客は、日本や欧米の観光客とは異なる検索習慣を持っており、この違いを踏まえた情報発信ができているかどうかで、候補に入るかどうかが左右されます。この検索行動の違いについては、後の章で詳しく解説します。

自店の商圏や客層に近い国からの観光客が、実際にどれくらいの規模で伸びているのかを把握したい場合は、無料のNAVER検索診断で自店の現状データを確認することもできます。

次章では、こうした市場の拡大にもかかわらず、飲食店側の対応が追いついていないことで生じる「見えない機会損失」について見ていきます。

飲食店が直面するインバウンド対策の課題|見えない機会損失の正体

訪日外国人旅行者数は伸び続けていますが、その伸びをそのまま来店や売上につなげられている飲食店ばかりではありません。2026年7月の訪日外客数は3,442,100人で、7月として過去最高を更新しました。韓国を含む17市場が、同月として過去最高を記録しています。

出典: JNTO(日本政府観光局)

市場が拡大する一方で、飲食店側の受け入れ体制が追いついていないケースは珍しくありません。ここでは「言語・文化・宗教」「決済・予約」「検索での見え方」という3つの切り口から、飲食店が見落としがちな機会損失の正体を整理します。

言語・文化・宗教の壁で来店機会を逃すケース

外国人観光客が飲食店を選ぶ際、最初につまずきやすいのが言語の壁です。メニューが日本語のみだと、料理の内容や辛さ、アレルギー成分の有無が伝わらず、入店自体をためらわれることがあります。英語表記があっても、料理写真やアイコンがないと注文の段階で戸惑う方も少なくありません。

宗教・文化への配慮も見落とされがちなポイントです。イスラム圏の観光客であればハラール対応の有無、ベジタリアン・ヴィーガンであれば動物性食材の使用有無が来店の判断材料になります。「お通しは注文していないのに料金が発生する」といった日本独自の商習慣も、事前の説明がなければトラブルの原因になり得ます。

こうした壁は、店舗のスタッフが対応を工夫しても、外国人観光客に事前に伝わっていなければ意味がありません。情報が届く前に「行っても大丈夫かわからない店」として選択肢から外れてしまうことが、最初の機会損失です。

決済・予約の未整備が離脱を招く

来店を決めた後も、離脱は起こります。代表的なのが決済と予約の未整備です。現金のみに対応した店舗では、キャッシュレス決済に慣れた外国人観光客が会計の直前で戸惑い、次の来店を避けてしまうことがあります。海外の決済手段に対応していない場合、店頭での支払いトラブルにつながるケースもあります。

予約導線も同様です。日本語のみの電話予約しか用意していないと、言語の不安から予約自体を諦めてしまう外国人観光客がいます。多言語対応のネット予約や、SNS経由での予約受付が整っていない店舗は、比較検討の段階で候補から外れやすくなります。

決済・予約の整備は、接客の質そのものとは別軸の課題です。どれだけ料理や接客が優れていても、支払いや予約の入口でつまずけば、その体験に至る前に離脱が起きてしまいます。

検索段階で「候補に入らない」という見えない機会損失

言語や決済の壁より前に、そもそも検討の候補にすら入っていないという機会損失もあります。訪日外国人観光客の多くは、来日前の「旅マエ」の段階でスマートフォンを使い、行きたい飲食店を検索・比較しています。この検索段階で店舗の情報が表示されなければ、どれだけ店内の対応を整えても出会う機会自体が生まれません。

観光庁の調査によると、2026年4〜6月期の訪日外国人旅行消費額は2兆5,096億円で、前年同期比+0.2%となりました。国籍・地域別の消費額では、韓国は上位5か国・地域の4位に入っており、一人当たりの旅行支出は24.4万円です。

出典: 観光庁

韓国人観光客が一定の消費規模を持つ市場である一方、検索の入口は日本人観光客と同じではありません。多くの韓国人観光客は、来日前の情報収集をGoogleではなく現地の検索プラットフォームで行うといわれています。日本語のホームページや食べログ・Googleマップだけを整備していても、その検索の入口に店舗情報が存在しなければ、候補として認識されないまま検討が終わってしまいます。

3つの機会損失を整理すると、次のようになります。

課題カテゴリー 具体的な機会損失 発生するタイミング
言語・文化・宗教 メニューが伝わらず入店をためらわれる 来店直前・来店時
決済・予約 会計や予約の手段が合わず離脱する 来店時・予約時
検索での見え方 検討の候補にすら入らない 来日前(旅マエ)

このうち最も見えにくく、かつ影響が大きいのが検索段階の機会損失です。店舗の努力が及ぶ範囲の外側で、来店の可能性そのものが失われているためです。自店が韓国人観光客の検索でどの程度見えているかを確認したい場合は、無料のNAVER検索診断で現状データを確認できます。

次章では、これら3つの機会損失に対して、飲食店が実際にどのような対策を取れるのかを具体的に見ていきます。

飲食店のインバウンド集客対策|環境整備・体験コンテンツ・プラットフォーム活用

見えない機会損失を防ぐには、「環境整備」「体験コンテンツ」「情報発信」の3方向から手を打つ必要があります。すべてを同時に完璧にする必要はありません。自店の客層と業態に合わせて、優先順位をつけて進めることが現実的です。ここでは代表的な打ち手を、実務で使える粒度で紹介します。

多言語対応・宗教/文化への配慮でお客様の不安をなくす

訪日外国人が飲食店で最初につまずくのは、多くの場合メニューです。日本語だけの手書きメニューでは、料理の内容はおろかアレルギー表示すら伝わりません。まず着手すべきは、英語表記に加えて写真を併記したメニュー表の整備です。文字だけで説明するより、視覚的に伝えたほうが注文時の不安を減らせます。

あわせて重要なのが宗教・文化への配慮です。イスラム教徒の観光客には豚肉やアルコールの使用有無、ヒンドゥー教徒の観光客には牛肉の扱いなど、食材そのものへの配慮が来店の判断基準になります。すべての食材をハラール対応にする必要はありませんが、「使用している食材」を明示するだけでも、来店をためらう理由をひとつ減らせます。ハラール対応を掲げる場合は、自己判断せず専門の認証機関や監修者に確認したうえで表示することが望ましいです。

スタッフの語学対応も、全員が流暢な英語を話せる必要はありません。指差しで注文できる多言語メニューや、翻訳アプリを併用する前提の接客フローを整えるだけで、現場の負担を抑えながら対応の幅を広げられます。

キャッシュレス決済・多言語予約システムの導入

言語の壁を越えても、決済でつまずけば来店体験は台無しになります。現金主義の国から来た観光客ばかりではありません。クレジットカードや各種QRコード決済に対応していない店舗は、それだけで選択肢から外れる可能性があります。特に多店舗展開している場合は、店舗ごとに決済手段がばらつくと口コミで「使えなかった」という評価が広がりやすくなります。

予約導線も同様です。電話予約のみの店舗は、言語の壁がある観光客にとってハードルが高く、結果として「予約不要な店」や「英語表記のある予約サイトを使える店」に流れてしまいます。多言語対応の予約システムを導入すれば、来店前の不安を減らし、離脱を防げます。特にインバウンド需要が集中する観光シーズンは、当日の飛び込み来店だけに頼ると機会損失が積み重なります。

決済・予約の整備は初期投資とオペレーション変更を伴うため、一度にすべてを揃える必要はありません。まずは自店の客層で最も利用頻度の高い決済手段・予約経路から着手し、段階的に広げていく進め方が現実的です。

茶道体験・撮影スポットなど体験コンテンツで差別化

価格や立地で差別化しにくい飲食店にとって、体験コンテンツは有効な武器になります。食事そのものに加えて「その場でしか得られない体験」を提供できれば、口コミやSNSでの拡散にもつながりやすくなります。

代表的なのが茶道体験です。食事の前後に簡易的な茶道体験を組み込むことで、「日本らしさ」を求める観光客の期待に応えられます。本格的な茶室を用意できなくても、抹茶を点てる所作を見せるだけで十分な価値になります。

撮影スポットの用意も効果的です。着物レンタルとの提携や、和風の内装を活かした撮影コーナーを設けることで、来店客が自然とSNSに投稿したくなる導線をつくれます。桜の季節に合わせた期間限定メニューや装飾も、季節性を求める観光客の関心を引きやすい施策です。札幌や京都など観光地色の強いエリアでは、地域の観光資源と連動した体験設計が集客の後押しになります。

体験コンテンツは、単体で完結させるよりも「来店のきっかけ」として設計するのがポイントです。体験を目的に来店した観光客が、SNS投稿を通じて次の来店客を連れてくる循環をつくれれば、広告費に頼らない集客導線になります。

訪日外国人向けサイト・SNS・インバウンドプラットフォームでの情報発信

環境や体験を整えても、そもそも見つけてもらえなければ来店にはつながりません。訪日外国人が飲食店を探す経路は、国籍によって大きく異なります。英語圏の観光客はGoogleマップや口コミサイトを起点に探すことが多く、中華圏の観光客は現地のSNSや口コミアプリを重視する傾向があります。

そして見落とされがちなのが韓国人観光客です。韓国国内では、現地発の検索プラットフォーム「NAVER」が検索エンジンシェアの大きな部分を占めています(後述のとおり調査により数値には幅があります)。日本国内向けのGoogle対策やSNS運用をどれだけ強化しても、NAVER上に情報が存在しなければ、韓国人観光客の来日前の検討段階で候補にすら入りません。自店がNAVER検索でどの程度見えているかは、無料のNAVER検索診断で確認できます。

情報発信は「多言語サイトをつくる」だけで終わらせず、ターゲット国のユーザーが実際に使っているプラットフォームに情報を届けることが重要です。SNSの多言語運用、口コミサイトへの登録、そして国ごとの主要検索・情報プラットフォームへの露出。この3点を、狙う国籍に応じて組み合わせることが情報発信の基本設計になります。

タクシー会社・地域観光施設との連携で来店動線をつくる

自店単独での情報発信には限界があります。そこで有効なのが、観光客と接点を持つ他業種との連携です。代表的なのがタクシー会社との連携で、運転手が観光客から飲食店を尋ねられた際に自店を紹介してもらえる関係を築くことで、検索行動を経由しない来店動線が生まれます。

地域の観光施設や宿泊施設との連携も同様です。ホテルのコンシェルジュや観光案内所に多言語のメニュー表やチラシを置いてもらうことで、来日後に「近くで良い店はないか」と探している観光客への接点を増やせます。これはオンラインでの情報発信を補完する、オフラインの導線づくりです。

こうした連携は一朝一夕には築けませんが、地域全体でインバウンド客を受け入れる体制ができている観光地ほど、個店の連携効果も高まります。近隣の同業・異業種と情報交換しながら、地域単位での受け入れ体制づくりに参加することも、中長期的な集客対策の一つです。

【比較表】事業規模・ターゲット国別で見るインバウンド対策の選び方

インバウンド対策は、事業規模とターゲットとする国籍によって優先順位が変わります。自店の条件に近い行を確認し、どこから着手するかの判断材料にしてください。

条件 優先して整備すべき環境 有効な情報発信先 見落としやすい注意点
個人店・小規模/来店客の国籍が読めない 写真併記の多言語メニュー、キャッシュレス決済 Googleビジネスプロフィール、口コミサイト 全言語を一度に揃えようとせず、英語+主要ターゲット言語1つから始める
多店舗・チェーン/韓国からの来店を増やしたい 予約導線の多言語化、スタッフの受け入れ体制 NAVERブログ、NAVER検索広告 Googleでの露出があっても、NAVER上に情報がなければ検討段階で候補に入らない
多店舗・チェーン/中国からの来店を増やしたい QRコード決済への対応、店内での決済導線案内 現地SNS、口コミアプリ 決済導入の初期コストと、店内オペレーションの変更負荷が課題になりやすい
観光地隣接・体験提供に強み/欧米圏を意識 体験コンテンツ(茶道体験、撮影スポットなど) 口コミサイト、SNS 体験の質に加えて、英語での事前説明の充実度が評価を左右する
ムスリム圏からの来店に対応したい 使用食材の明示、礼拝スペースの案内 ハラール対応専門のプラットフォーム 「ハラール対応」を自己判断せず、専門機関や監修者に確認したうえで表示する

表の中でも触れたとおり、韓国人観光客をターゲットとする場合はNAVER上での情報整備が特に見落とされやすいポイントです。自店の状況に近い施策から着手しつつ、より詳しい進め方を知りたい場合はサービス詳細もあわせてご確認ください。

韓国人観光客のインバウンド集客なら「K-ASOKU」|選ばれる理由

多言語メニューやキャッシュレス決済の整備は、国籍を問わず効果を発揮する土台です。ただし韓国人観光客に絞って考えるなら、もう一段掘り下げるべき論点があります。それが「そもそもどこで店舗を探しているか」という検索エンジンの違いです。2026年4〜6月期の訪日外国人旅行消費額を国・地域別に見ると、上位5位に米国・台湾・中国に続いて韓国がランクインしており、飲食店にとって取りこぼせない規模の市場になっています。

出典: 観光庁

この韓国市場を狙うために、韓国単独に特化した支援を行う「K-ASOKU」が選ばれている理由を、検索行動・データ活用・導入前の確認方法の3つの観点から解説します。

比較軸 一般的な多言語対応・SNS運用会社 K-ASOKU(韓国特化)
主な対応検索エンジン Google・Instagram中心 NAVER(韓国国内利用者の主要な検索窓口)
施策設計の根拠データ 推定値や海外トレンドの流用 NAVER検索広告APIの実測値
情報発信の担い手 自社スタッフ・翻訳会社 K-ASOKUが提携する韓国人ブロガーネットワーク
投稿の残存性 出稿期間のみ表示されるフロー型 検索結果に残り続ける投稿(掲載期間・順位の保証はなし)
契約前の現状把握 提案書ベースの想定 無料のNAVER検索診断で実画面を確認

Googleだけでは韓国人に届かない|検索行動の違い

飲食店のインバウンド対策というと、多くの店舗がまず英語メニューやGoogleビジネスプロフィールの整備から着手します。国籍を問わない土台として重要な取り組みですが、韓国人観光客に限っていえば、Googleの対応だけでは届かない検索の入り口があります。韓国国内の検索エンジンシェアは調査によって数値に幅があり、InternetTrend調べ(2026年1〜6月)ではNAVER 64.28%・Google 28.37%、StatCounter調べ(2026年7月)ではNAVER 40.9%・Google 49.54%となっています。

出典: InternetTrend
出典: StatCounter GlobalStats

調査手法によって数値には開きがありますが、いずれの調査でもNAVERは無視できない規模のシェアを占めており、特に飲食店や観光地を探す情報探索の場面では、NAVERブログやNAVERプレイスが使われる傾向があります。日本国内ではなじみが薄いものの、韓国国内で広く使われている検索エンジンがNAVERです。

つまり、日本語のGoogleマップ対策やInstagram発信をどれだけ丁寧に整えても、韓国人観光客が実際に検索している場所には店舗情報が届いていない、という状態が起こり得ます。多言語メニューやSNS運用に力を入れているのに韓国人観光客からの来店が伸び悩んでいる店舗の多くは、Google側の対応は済んでいてもNAVER側には情報がほぼ存在しません。この検索行動の違いに気づかないまま対策を進めることが、韓国市場における見えない機会損失の主な要因になっています。

NAVER検索データ×韓国人ブロガーネットワークで施策を設計

K-ASOKUでは、この検索行動の違いを踏まえたうえで、NAVER検索広告APIから取得した実測の検索データをもとに施策を設計しています。AIによる推定検索ボリュームは実際の数値と大きく乖離するケースがあるため、狙うべきキーワードや訴求内容は現地の実測データから逆算して決めています。

施策の実行部分を担うのが、K-ASOKUが提携する韓国人ブロガーネットワークです(当社サービス単独の実績ではなく、グループ全体のネットワークをサービス提供時に活用しています)。ブロガーによるNAVERブログ投稿は、ブロガーとの交渉・翻訳・進行のやり取りは基本的にこちらで代行するため、飲食店側の対応工数はほとんど発生しません。広告出稿期間だけ露出するフロー型の施策と異なり、投稿はNAVERの検索結果に残り続ける傾向があり、時間の経過とともに露出がゼロに戻りにくいという構造上の違いがあります(ただし、掲載期間や検索順位そのものを保証するものではありません)。

加えて、韓国市場に単独で特化したインバウンド支援会社は、数あるソリューションの中でも数が限られています。訪日ラボ ソリューションストアの掲載企業を見ても、韓国市場単独に絞った専門サービスは多くはありません(訪日ラボ ソリューションストア、2026年8月確認)。中国語圏・英語圏まで幅広くカバーする総合型のサービスと比べ、韓国人観光客の検索行動や文化的背景に絞って施策を組み立てられる点が、他の選択肢との違いです。

まずは無料のNAVER検索診断で自店の現状を確認

とはいえ、韓国人観光客の来店がどの程度見込めるかは、立地やジャンル、すでに韓国人観光客からの来店実績があるかによって店舗ごとに異なります。優先すべき施策も、この現状把握なしには判断がつきません。

K-ASOKUでは、契約前に無料のNAVER検索診断を行っており、実際の検索画面をもとに自店がNAVER上でどう表示されているか(あるいは、そもそも表示されていないか)を確認できます。提案書上の想定ではなく実画面での確認からスタートできる点も、導入を検討するうえでの判断材料になります。

まずは自店の現状を把握したうえで必要な施策を判断したい場合は、無料のNAVER検索診断から確認してみてください。施策の詳しい内容を先に知りたい場合はサービス詳細、具体的な進め方について相談したい場合はこちらから相談も受け付けています。

まとめ|インバウンド対策は「知る」から「選ばれる」への一歩

ここまで見てきた通り、インバウンド対策は多言語メニューやキャッシュレス決済といった環境整備、体験コンテンツによる差別化、そして情報発信の3つが柱になります。ただし発信の土台となるプラットフォームは、ターゲットとする国によって大きく異なります。中国語圏なら大衆点評、欧米圏ならGoogleビジネスプロフィールが軸になるように、韓国人観光客を狙うならNAVERでの露出が欠かせません。逆に言えば、どれだけ店内の受け入れ体制を整えても、来日前の検索段階で候補に入っていなければ、その努力は届く前に終わってしまいます。

「知る」から一歩進み、実際に「選ばれる」店舗になるには、まず自店が現時点でどう見えているかを把握することが出発点です。韓国人観光客の集客を検討している場合は、無料のNAVER検索診断で現状データを確認してみてください。他ターゲットとの比較を含めた具体的な進め方は、サービス詳細からもご覧いただけます。

本記事の引用・転載は、出典(社名と記事URL)明記のうえ歓迎します

よくある質問

Q. インバウンドとはどんな意味ですか?飲食業界での使い方は?
A. 「外から入ってくる」を意味する英語で、観光では訪日外国人観光客を指します。飲食店では多言語対応や情報発信など、来店促進の取り組み全般を表す言葉として使われます。
Q. 飲食店がインバウンド対策で最初に取り組むべきことは?
A. まずは多言語メニューやキャッシュレス決済など、来店時の不安を減らす環境整備から始めるのが基本です。そのうえで検索プラットフォームでの情報発信を進めましょう。
Q. インバウンド集客にかかる費用の目安は?
A. 多言語メニュー作成は数万円程度から、ブロガー施策は1記事4万円前後からなど、施策により費用は幅があります。まずは無料診断で自店に合う優先順位を確認するのがおすすめです。

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AUTHOR

山口 雄貴

株式会社K-ASOKU 代表取締役

山口 雄貴

韓国マーケティングの実務家。NAVER SEO・韓国KOLキャスティングを中心に、飲食店・宿泊・消費財メーカーの韓国向け集客を支援。実測データに基づく施策設計を信条とする。

本記事は、当社が実施したNAVER実画面の調査データをもとに山口 雄貴が執筆・監修しています。 記載内容は公開時点の情報です。

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